嬉野先生の狐の話。
これは午前中「本日の日記」というディレクター人のトークコーナーで飛び出したお話。
これだけのイベントをするような番組だけれど、テレビ界のいわゆるギャラクシー賞などという賞には無縁だという流れから(ここらへんはジャングルリベンジの副音声でもちょっと触れてますね)「僕らどうでしょう班はきつねだ。」と言い出した嬉野先生。
ここからうれしー節が炸裂します。
一年前の記憶なので多少違ってる所もあるかもしれないですけど、そこらへんはご愛嬌という事で、以下こんな内容でした。
『ある人がずーっとまっすぐ続く一本道を歩いている。
周りは胸の高さくらいまで草が生えている。
そこをずーっと歩いている。
空は晴れていてどこまでも広がっている。気持いい。
そしたら、ふとその人は思うんだよね。
「ちょっと寄り道してみようかな」って。
そして、その人は道を外れて、草を分け入って草むらの中に入っていくんだよね。
そうしてしばらく行くと、どこかからか何か声が聞こえる。
よく耳を澄ますと、なんだか笑い声のようだった。
「なんだろう?」って思ってその人はあたりを見回すんだよ。
そうしたら奥の方でね、なにかの尻尾が見える。
もう少し近づいたらね、あ、きつねだってわかるわけ。
そのきつねが四匹なんだか楽しそうにじゃれあってるんだよ。
そのきつね達が僕らどうでしょう班なの。
そしてそれを見つけた人、それが藩士の皆さんなんだよ。
それでね、その人は「なんだか楽しそうだなぁ」ってちょっと遠くからしばらくきつね達のことを観てるんだよねぇ。
それがこの番組の僕らと藩士の皆さんとの距離間だと思うんだ。
そしてその人ときつねとは地続きでつながってるんだけど、やっぱりちょっと違う世界なんだよ。
そうしてね、しばらくきつね達を「楽しそうだなぁ」って見ていた人はさ、そろそろもと来た道に戻ろうかと思うわけ。
それでまた歩き出すんだけど、ふと振り返るとじーっときつね達もこっちを見てるんだよね。
そのとき、「あぁ、向こうもこっちの存在に気付いてたんだなぁ」ってその人は思うんだよ。
そしてね、「またいつかこのきつね達にあえるかな」って思いながら、またもと来た道に戻るんだよね。
だから僕らはきつねなんであって、きつねは賞なんかもらっちゃいけないんじゃないか
なぁと僕は思うんだよね。
さらに言うと、そのきつねに出会った人っていうのはさ、誰に言われたわけでもなく、自分の意志で道から外れ、その草むらに入っていったわけじゃない。
その「自分で見つけた」っていうところが重要なんだと思うんだよね。』
こんな感じのお話でした。
これ聞いた時はなんか会場中妙に納得して、最後には拍手までおこっちゃったりしましたねぇ。
その様子を午後のトークショーでふじやんが大泉さんに話したら「もう思いっきり怪しい宗教の団体じゃない!!」と言ってましたが。
「こういう不思議だけど何だか説得力のある話を編集している時にいきなり横ではじめるんだよ」と藤村D。
でも、この話をしだした時に、「何言ってんだよ、こいつは」みたいな態度をとるわけでもなく、きちんと耳を傾けていた藤村さんの姿が私はとても印象的でした。